股・膝関節手術の待ち時間を短縮する新プログラム
VCHの地域外科プログラム(Regional Surgery Program)が開発した「股関節・膝関節を少しでも速く(Hip and Knee ASAP)」という新しいプログラムは、股関節や膝関節の手術が必要ない人、または準備ができていない人を代替ケアに誘導して、手術が必要な人の待ち時間を短縮することを目指しています。
股関節や膝関節の手術が必要な可能性があると診断された人の全員が、手術の準備ができている、あるいは実際に手術を必要としているわけではありません。先端理学療法士(Advanced Practice Physiotherapist, APP)のスキルと経験を活用した新しいワークフローを構築することで、手術のトリアージアセスメントを迅速化し、最も必要性が高く準備ができている人を手術相談の順番待ちに移動させるプログラムです。変形性股関節症や変形性膝関節症を対象としたこのモデルは、BC州では新しいものですが、オンタリオ州と英国では確立されています。
理学療法士が手術の手順をよく理解できるように、外科医が手術室内の様子を含む手術の準備について、12週間の指導を行いました。
これまで外科医の受診に3~8か月待たなければならなかったのが、このプログラムに参加した患者は1か月以内にAPPの診察を受けることができるようになりました。
また、APPは手術に関心がなかったり、それ程痛みがひどくない人にも選択肢や情報を提供します。
手術の候補者は、手術相談の前に有益な情報を得られるため、自分にとって手術が最適な選択肢なのかどうかを判断することができます。その結果、外科医たちは、この相談のお陰で理解ができている、また、手術同意書に署名するのに十分な情報を得たと感じている人が増えていると手応えを感じています。すでに参加者の生活の質が向上したことが確認されています。